人のカラダは徐々に暑さに慣れてくる
温暖化や気候の変動もあり、近年では体がまだ暑さに慣れていない5月で猛暑日になることも。
暑い屋外からエアコンの効いた涼しい部屋への出入りなどが多いと温度差から夏バテに陥りやすく、注意が必要です。人のカラダは徐々に暑さに適応するようにできているのです。適応できず「身体がだるい「疲れやすい」「食欲がない」などといった、体調不良の症状に見舞われる方も多くおられるのではないでしょうか?また反対に「一日中涼しい屋内にいるのに食欲がなくて、いつもぐったりしている」と言う人も近年増加傾向に。それは自律神経の乱れによる夏バテです。
昔の夏より今はどれくらい暑いのか?
「猛暑」「酷暑」という言葉とともに、昔と比べて気温が上がったと言う話は至る所で聞かれるようになりました。気象庁によると「猛暑日」とは最高気温が35度を超える日のこと。一方「酷暑日」は2022年に日本気象協会が独自に定義したもので、最高気温が40度以上の日のことです。確かに感覚的には昔より今の方が暑くなったような気もしますが、実際のところどれくらい上がっているのでしょうか?およそ50年前(1970年)と、およそ100年前(1920年)の東京の気温を見てみましょう。
もちろん100年前は今よりも剥き出しの土もあり、現在のようにコンクリートやアスファルトの地面が多くなったことも要因ではあるのですが、直近30年の平均猛暑日日数は、観測開始時点から30年の猛暑日の日数と比較しておよそ3.3倍という指摘も。
35度以上の猛暑日の数は年々確実に増えており、暑さ対策については今後さらに注意が必要です。
朝・昼・夜に実践したい、夏バテ対策
簡単で毎日続けられる、夏バテ解消ルーティーン!
ステップ1
▶︎起きたら寝床で手足を動かしたり、お腹をマッサージ。
朝目覚めた時の心身の状態を観察しながら、手足を動かしたり、全身を伸ばしたりして血流を上げていきます。さらにおへそ周りを円を描くように優しくマッサージ。窓を開け、朝の清々しい空気で部屋と全身を満たしましょう。
ステップ2
▶︎白湯を飲んで胃腸にスイッチを入れる。
古来アーユルベーダでは白湯を消化促進剤として勧められてきましたが、近年「白湯を飲むと食道や胃の粘膜を活性化する」ということが科学的に証明されています。白湯にすった生姜を入れると、よしょ火力をサポートできます。
ステップ3
▶︎出ても出なくても毎朝とりあえずトイレに入る。
未消化物を残さず排泄するのが基本で、朝には排尿と排便を行うのが理想。個人差があるので、毎朝便が出なくても不健康ではありませんが、排尿だけでも行って、朝の排泄リズムを身につけていきましょう。
朝
活動のスイッチを入れて、1日をスタートさせる!
朝食は水分だけで済まさず、軽めで消化に優しい炭水化物を摂る。
慢性的なエネルギー不足の可能性が。味噌汁かけご飯やおじやなど、消化しやすいエネルギー源を朝食に取り入れて。
軽いストレッチで全身を伸ばし、朝食にはタンパク質をプラス。
睡眠中に滞りやすい血流をストレッチで改善。朝食には卵や魚、納豆などのタンパク質を取り入れ、年初しやすい体づくりを心がけましょう。
朝からむくんでいたら体を軽く動かす。食事は温かいものを。
朝からむくんでいるのは冷房の効かせすぎが原因かも。体を動かして血流アップさせてから、温かい朝食を食べてむくみを解消しましょう
昼
気温がぐんぐん上昇!日中は頑張り過ぎない。
暑い場所での作業のしすぎを防ぎ、疲れたら休息をとる。
無理せず疲れたらこまめに休息を取って、疲労を溜め込まないこと。できれば横になって休む方が楽になり、心肺機能が回復します。
下半身を冷やさない服装を心がけ、できるだけ体を動かす。
冷房で冷えやすい下半身は腹巻きなどでガードし、足首も保湿して冷え対策を万全に。座りっぱなしは避け、できるだけ体を動かしましょう。
無理ない程度外出したり、運動してじんわり汗をかく。
一日中クーラーの効いた部屋にいるのは避け、可能な範囲で外出したり、ウォーキングや筋トレなどでじんわり汗をかく習慣をつけましょう。
夜
夜は心身を整える時間。しっかり自分をいたわって。
睡眠時間の確保が最優先課題。長風呂、サウナなどは要注意。
睡眠が一番の疲労解消法です。寝室環境を斉、良質な睡眠時間を確保しましょう。長風呂で汗をかきすぎると疲れが増すので要注意。
湯船に入って体を温め、お風呂上がりにストレッチもプラス。
シャワーで済ませず、湯船に入って全身を温めること。冷えがひどい場合は入浴後にストレッチもプラスして、体温を上げましょう。
夕食はタンパク質をメインに塩分を控えて翌朝のむくみ防止。
夕食を食べることで全身の血流が促進され、むくみ解消に。湯船に浸かってさらに血流を促しましょう。睡眠中冷房で冷やし過ぎないこと。
ステップ1
▶︎三食のうち昼食をメインに。ただ辛すぎるもの。揚げ物は控える。
昼は1日の中で消化能力が最も強くなる時間帯=痩せる時間帯のためしっかりエネルギー補給する必要があります。昼食をメインに考えた方が体の負担を減らせます。ただ、辛すぎる料理や揚げ物、食べ過ぎは注意。
ステップ2
▶︎頭を温め過ぎないよう、帽子や日傘は必須
夏に限らず、熱に弱い頭部分を温めすぎないようにしましょう。日差しの強い日中の外出時は、必ず帽子や日傘で頭を熱から守りましょう。ホットフラッシュなど、のぼせやすい更年期の症状の対策にもなります。
ステップ3
▶︎不活動は大敵。無理なく続けられる運動を。
夏バテしないカラダ作りには軽い運動が効果的。運動不足の生活を続けると筋肉や各器官の機能が低下します。例えば階段の利用、徒歩の移動、早歩きなどといった日常でできるちょっとした運動がオススメです。
ステップ1
▶︎夕方に散歩して心身をクールダウン
暑いからといって全く身体を動かさず汗をかかずに過ごすのも問題。じんわり汗をかく程度のウォーキングを夕方に取り入れてみましょう。日中溜まった心と体のストレスや熱が排出できるので、心身のクールダウンが叶います。
ステップ2
▶︎ほてりが気になる時は鎮静効果のあるミントティーを。
特に更年期は体温調整が難しく、ほてってなかなか眠りにつけないものですが、体を冷やすと胃腸に負担をかけ眠りを浅くさせます。おすすめは、ほてりを鎮めて内臓を冷やさないミントティー。香りにも鎮静行があります。